林道ツーリング日記


98年9月10日〜12日まで二泊三日のツーリング日記です。


第1日目(9/10)

 AM7:30 私は荷物をバイクに積み込み、自宅を出た。R254で新座を目指し、快調に走っていると、 野火止の手前から渋滞に巻き込まれた。出発してから20分しかたっていなかったため、何となく後味の悪いスタートとなった。 新座からR463に入ってからは順調に進み、入間市からR299で飯能を過ぎ、正丸峠を超えて秩父市に入った。

 秩父市内で給油と食料の買出しを済ませ、今回の旅の目的でもある林道ツーリングが始まった。 中津川集落から、長野県との県境の三国峠まで続く中津川林道である。 この林道は比較的走りやすいダートであった。以前に車では何度も通ったことがあったが、バイクで走るのはこれが初めてだった。 全長16.3KMの林道ツーリングを堪能し、この林道の終点でもある三国峠で記念撮影。



 この日の宿は長野県川上村の廻り目平キャンプ場にした。 毎年ゴールデンウィークにこのキャンプ場に行っているのだが、その頃とは比べものにならないほど人がいなく、静かだった。 もっとも、9月の平日にキャンプをする暇な人などあまりいないのだろう(私を除いて)。
 日が暮れかかった頃にキャンプ場の風呂に入りに行ったのだが、行ってみてびっくり。これまでの5人位で精一杯の狭い風呂に変わり、 15人位は入れそうな大浴場に変身していたのである。行ったことのない人にはわからないだろうが、よく利用する人にとっては朗報である。




第2日目(9/11)

 AM9:00、テントを撤収し、キャンプ場を後にした。この日は山梨県の林道めぐりをすることにした。 まず私が向かったのは、山梨県の北部にある増富ラジウム鉱泉周辺の林道である。このあたりは昇仙峡もあり、 観光道路となっているところが多いが、一歩中に踏み入れるとまだ手付かずのダートも残っている。

 瑞牆山の麓を通り、道に迷いながら何とか木賊峠に着いたところで富士山をバックに記念撮影。 この木賊平峠より先の長窪峠から、今回の旅で2本目の林道、小森川林道(全長8.9KM)に突入する。




 この林道の長窪峠側は道が細く、大きな石がごろごろしていて走りにくかった。 しかし、その難関を過ぎると走りやすいフラットなダートになり、渓流沿いを下る 気持ちのいい林道であった(右の写真)。この渓流がとてもきれいで、普通の道ではとうてい 出会えない光景であった。これぞまさに林道ツーリングの醍醐味である。皆さんもぜひ林道 ツーリングに出かけてみてはいかがですか?くれぐれも自然は大切に。

 小森川林道を抜けてからは中央道の須玉インターチェンジ付近に向かい、韮崎市の小武川沿いを走る 小武川林道(全長12.5KM)に入った。この林道は超フラットで走りやすいのはいいのだが、 上流の方で工事をしており、大型のミキサー車が砂埃を巻き上げながら次々と通りすぎるという ひどい環境だった。おかげで気がついたときには全身真っ白になっていた。

 この日の宿は小武川林道の途中の、青木鉱泉に隣接している小武川キャンプ場にする予定であった。 しかし、いざ行ってみるとテント1張りで600円、バイクの駐車料金が1日分350円の2日分で 700円、合計で1泊するだけで1300円もとるという。市営の上にシーズンオフなのに、貧乏人 からこんなに高い料金を取るとはなんともふざけた話である。腹を立てた私は水だけもらって、小武川 沿いの河原で野宿をすることに決めた(左の写真)。
 この日も米を炊いてレトルトのカレーで食事を済ませて床についた。





第3日目(9/12)

 この日は一路東京へ向かって帰るのみである。朝食を済ませてテントを撤収した私は キャンプ地を後にし、鈴嵐林道(全長6.4KM)を通ってR20に向かうことにした。 その途中、私は偶然野生のサルの群れに遭遇した(右の写真、写真では一匹 しかみえないが、他の奴らは道路の両端に潜んでいます)。 私のことを警戒していたようだが、なにしろ相手は集団だったのでかなりの威圧感を感じた。 その場を申し訳なさそうに通り過ぎた私は鈴嵐林道に入った。

  順調に高度を下げていた途中、私の携帯電話が鳴った。ちょうどその時に信州・北陸貧乏ツーリング に行っていた友人(奥村・高橋)からであった。野辺山で合流しないかというお誘いであったのだが、 私は翌日がバイトだったので帰ることにした。
 そうこうしているうちに林道も終わり、私はR20 沿いの幸福温泉に寄っていくことにした。まだAM10時ということもあり、大浴場はがらがら だった。まさに幸福な気分に浸っていたのだが、やがておばちゃん数人が大浴場に入ってきた のである。なんとここの大浴場は混浴だったのである。幸福から一転、地獄に落ちたような気分であった。

  後味の悪い気分で温泉を後にした私は、R20をひたすら東京方面に向かって走った。 韮崎から八王子までノンストップで走り抜け、休憩した後、都内の渋滞を避けるために中央道の 八王子インターから高速道路に乗った。お金があれば韮崎から高速で帰って来れたのに・・・。
  こうして総走行距離520KM,そのうちダート47.9KM、総費用4300円の貧乏林道 ツーリングは無事に終了したのである。めでたし、めでたし。