イギリス編 〜


1999年9月12日(日)
ケズウィック:晴れ リーズ:曇り


朝食をとって早めにYHを後にする。
昨日はケズウィックの街から船であっと言う間に来られたが、今日は船便がないので歩き。
どのくらい時間がかかるか分からないのだ。

ひんやりと澄んだ空気のダーウェント湖畔をケズウィックに向かって歩く。2匹の犬とご主人が、棒投げ遊びをしている。犬は湖の中まで泳いで入り、棒を拾ってくる。この遊びが大好きなのだろう。

フットパスは昨日と同じように、牛の放たれた牧場を横切る。
朝から散歩をしている人々がいる。
小川を渡る橋。茂った森。とても静かである。まだ朝早いため、行き交う船の姿さえ無い。

ケズウィックのコーチステーションでバスを待つ間、開いていたアウトドアショップで、ゴアウィンドストッパー付きのネックウォーマーを買った(9£)。冬場バイクに乗る時、暖かそうだ。

ペンリスの鉄道駅へ向かうバス。
美しい湖水地方ともこれでお別れ。
僕は大学の街リーズへ向かう。
駅付近のスーパーでグレープフルーツと野菜、パンとジュースを買う。
ランカスター行きの列車はロンドンに直行する数少ない日曜列車であるため、乗客でごった返している。
オクセンホルムでは昨日会ったMTBの男性と再会した。

期せず、ランカスターで下車する機会ができた。
ほんの10数分の乗り継ぎである。緑のひろびろとした大地に、流れる河。美しいところだ。
よそ行きのドレスを着て母に抱かれ、列車で旅立つ乗客に手を振る少女の姿があった。

リーズ行き列車はテーブル付きのボックス席。左手に広い湖が見える。
列車は時おり小さな駅に停車しながら、のどかな田園風景の中を進む。

やっと着いたリーズの街は意外なほど近代的で広い。
ローマのテルミニ駅のような駅舎を抜けると、その大きさに驚いた。
「Leeds University」と書いてある臨時券売所のようなテーブルがあり、二人のスタッフが座っていた。片方はメガネにヒゲのインテリ風、もう一人はアフリカ系の大男でシークレットサービスのようにいかつい。
大学への行き方を尋ねると、メガネ氏が僕を連れて行ってくれると言う。
大学のロゴが入った白いバンに乗り、坂を上る。リーズの街は本当にでかい。

彼は寮の受付に紹介してくれ、親切にも
「泊まるところ無いんだったら、一晩だけこの寮に泊まって行きなよ。」と言ってくれた。
何てありがたい話だ!リーズにはYHがないのでどこに泊まろうかと思っていたが、ここの料金はそれより安い。

部屋は6畳ほどの広さにベッドと簡単な家具の配されたシンプルなものだったが、YHの2段ベッド生活に慣れた僕にとっては久々の個室で嬉しかった。
窓際には机として木の板が備え付けられていて、昼間なら電灯無しで勉強できる。

バス兼トイレは2部屋にひとつずつ、部屋にはさまれる形で設置されている。鍵は左右のドアに外鍵・内鍵がついており、使う時は自分の部屋から外鍵を開け、中に入って相手側ドアの内鍵をかけて使う。終わったらその内鍵を開けて出ないと相手が使えなくなってしまう。
また、出たら自分の部屋側の外鍵をかけておかないと相手が部屋に入れてしまう。
実際、この滞在の間にも1度だけ相手が自分の部屋の鍵をかけ忘れていた事があった。

部屋に荷物を置いて落ち着いてみると、何だか体調がおかしいことに気づいた。
今朝、YHの窓が開いていて冷気が入って寒くて起きたことを思い出した。

近くのテイクアウトでカレーとフィッシュ&チップスを買い、部屋で腹一杯食べて薬を飲み、眠る。
目が覚めると夜10時をまわっていた。

喉が渇いたので夜中のキャンパスを歩き、自動販売機で何本かジュースを買う。
10年ぶりくらいにドクターペッパーを飲んだ。


この日は写真を撮りませんでした。

これは、St.Michael mount の丘の上で
座っていたらカモメが足元を
横切った、という写真。

余談ながら、この靴がケズウィックのYHで
会話のきっかけになったDannerのブーツ。
雨に強く、軽く丈夫で履きやすく、
旅にもアウトドアにも最適です。


これまた、この日の写真ではないのですが。

ランズエンドの美しい岬です。



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